技術の紹介

TOFD法

“溶接部の超音波試験” といえばコレ!

溶接部の超音波試験として横波斜角探触子を用いた超音波パルス反射法が一般的ですが、割れや融合不良のような面状きずの場合、超音波の伝搬方向と面状きずの傾きがなす角度によっては、強い反射波が探触子に返ってこないため、発見困難な場合があります。
TOFD法では、反射波ではなく、超音波がきずに当たったときにきず端部で発生する回折波を利用してきずを見つけるので、きずの傾きによる影響をあまり受けずにきずの深さと高さを精度良く測定することが可能な技術として知られています。

TOFD法によるリアクター周溶接部の検査

検査法の原理・特徴

TOFDとは、Time of Flight Diffractionの略であり、直訳すると“飛行回折の時間”となります。
下図に示すように送信探触子と受信探触子を溶接部を挟んで向かい合わせに配置し、送信探触子から超音波を伝搬させると、いくつかの超音波波形が受信されます。
試験面直下を伝搬するラテラル波、きず上下端部からの回折波、および、裏面反射波は、伝搬距離が異なるため、超音波波形の到達時間に差が生じます。TOFD法は、ラテラル波と各超音波波形の到達時間差、材中音速、および、探触子間距離の関係からきずの深さと高さを幾何学的に求める手法です。また、走査治具とエンコーダを用いて走査位置ごとの波形を取り込んだ画像から、きずの長さも測定することができます。

TOFD超音波波形
TOFDきずの長さ

TOFD法はパルス反射法よりもきずを発見しやすく、かつ、きずの深さ、高さ、長さを測定することにより、定量的な評価に有効な手法です。

超音波TOFD法説明図

適用分野

  • 火力発電設備
  • 橋梁、橋脚
  • 産業機械
  • 化学プラント

対象部位

  • 各種溶接部位

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